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2026年5月26日更新
生活科学部のホームページへようこそ。
お茶の水女子大学生活科学部は、食物栄養学科、人間生活学科、心理学科の三つの学科から構成される学部です(人間・環境科学科は令和5年で募集を終了しました)。
ところで、「生活科学」とはどのような学問なのでしょうか。
生活科学とは、人間の視点に立ち、生活の質の向上を図るための学問です。「よりよい生活とは何か」「人々の生活をいかに向上させることができるか」という視点から、生活に関わるさまざまな問いを提起し、それらに対する学術的な答えを探究していきます。
生活科学部の教育と研究は、多様な内容を包含しています。例えば「食」を例にとってみましょう。食は人間の身体を維持するための栄養学的な側面が重要であるとともに、調理や食事という人の行動がもつ意味や価値も同様に重要です。さらに、食事に用いる食器や家具などは文化の結晶であり、そこに歴史が凝縮されています。
また、今日ではごく日常的な食品であっても、その開発・生産・流通・消費はグローバルな規模で展開されています。そこでは自然科学や科学技術の力が不可欠であると同時に、国際社会の動向、気候変動、災害や戦争なども大きく影響します。
このように、人間の生活の一端である「食」一つをとっても、その視点や局面は多彩です。それゆえに、人文科学・社会科学・自然科学という枠組みを踏まえつつ、「生活科学」というひとまとまりの領域として研究・教育を行うことに意味があります。
本学部は、1899年に設置された技芸科を嚆矢とし、家事科、家政科、そして家政学部へと発展してきました。その後、1992年に家政学部を改組し、生活科学部が発足しました。この改組の背景には、専門分化の進展に加え、現代人の生活が家庭内で完結するものではなく、政治、経済、医療、福祉、都市化、産業化など、さまざまな側面と密接に関係しているという認識の広がりがあります。また、ジェンダー論的視点や芸術・デザイン、消費や情報への関心の高まりへの対応、さらに人間にとって普遍的な「からだ」と「こころ」に関する研究が、生活科学の重要な領域として位置づけられるようになりました。
こうした変化の中で、生活科学部は歴史の継承と更新を重ねながら、以前にも増して広く、かつ専門的な研究・教育領域を包含する学部として発展してきました。
生活科学とは、人文科学・社会科学・自然科学を横断的に活用し、人間の生活をよりよくすることを目指す学際的かつ文理融合的な学問です。今後も「よりよい生活とは何か」「いかにそれを実現するか」を問い続け、生活科学部のさらなる発展を目指してまいります。
2026–2027年度
生活科学部長 鈴木 禎宏