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2016年度シンポジウム

2022年6月1日更新

(詳細は『生活社会科学研究』23号参照)

2016年5月28日(土曜日)

2016(平成28)年度生活社会科学研究会シンポジウムは、本講座の卒業生である鹿住倫世氏(家経15期)、新井麻衣子氏(生社8期)、広石真珠子氏(生社15期)、若松悠夏氏(生社16期)の4人をお招きし、「生活社会科学講座卒業生が創造するイノベーションの世界」と題して行われました。
今回のシンポジウムは、花経会(家庭経営学科、生活社会科学講座の卒業生で構成されるOG会)会長で専修大学商学部教授の鹿住倫世氏のミニ講演「イノベーションと女性」からスタートしました。鹿住氏はご専門の立場から、女性が切り拓く新たな局面をイノベーションに関する最新の理論をもとにご説明くださいました。ご講演により、その後の報告者の話を理論的に理解することが可能になりました。次いで、3人の報告者が現在の仕事や自分自身のキャリアについてお話し下さいました。新井氏は観世流シテ方能楽師としてご活躍であり、能楽という男性社会の中でいかにして現在の地位を獲得したのか、その経緯についてお話くださいました。広石氏は転職を経て株式会社リクルートマーケティングパートナーズに勤務されており、前職での働き方、転職の動機、現在の仕事のやりがいについて語って下さいました。若松氏は非営利法人企業間フューチャーセンターを起業され、卒業後から起業するまでの経緯と現在の仕事の内容についてお話下さいました。報告者のお話に共通していたことは、人間関係を大切にし、周囲を巻き込みながら環境を変革させていったことです。生活社会科学講座の卒業生たちが、様々な場所で新しい挑戦を続け、未来を切り拓いていることは本当に誇らしいことです。講演後の質疑応答も活発に行われ、シンポジウムは閉幕しました。
シンポジウムの後は、アットホームな雰囲気で、花経会の共催による茶話会が開催されました。卒業生、現役の学生、教員も交えて、親交を深めることができました。

参加者の感想より(一部抜粋)
  • 事業をつくるというイノベーションのイメージとは違う「道を切り開く」というイノベーションもあるということを知ることができました。
  • 周りを巻き込むことや偶発的な出会いを大切にするという言葉が印象的でした。エフェクチュエーションモデルで可視化することで、自分のやりたいことやするべきこと、手段や目的等が明らかになると思いました。
  • 私は女性であることが将来を考えたときにマイナスであると感じることがおおかったのですが、新井さんのお話で、女性は男性のできない人生経験ができて、その可能性は無限大!とおっしゃるのを聞いて、すごく納得して、捉え方が大きく変化しました。
  • 今日いらっしゃった先輩方から、私は「前向きさ」を強く感じました。これまで女性に許されてこなかった道を進んでいる新井さんの生き方や、「嫌な仕事をしている時の心の持ち方が大切」という広石さんの言葉にとても共感できました。
  • もともと起業にも興味があったので、今日のイノベーションのお話しや先輩方のライフコースを聞く中で勇気が湧きました。もう少し、自分のやりたいことに素直になって、自分の人生をつくっていきたいと思います。
  • 今回いらっしゃったゲストの方々のお話しからは、「常識的な制約や思い込みはいったん外して考えよう」というメッセージが読み取れたような気がしました。このシンポジウムを通して視野が広がったと感じます。
  • 仕事の能力・スキルの面だけでなく人間としてもどのように成長していきたいか、それを考えるとこれから先のことに不安よりも希望を持つことができそうだと思いました。
  • 視野を広く持って決めつけをしないこと、人とのつながりを大切にして人脈を自ら広げていこうとすることも重要なのだと感じました。

文責:斎藤悦子

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